俺様彼氏の甘い罠




「 養ってやりたいと思うけど
  社会に出てほしいとも思う 」


「 ・・・先生? 」




あー、とか、うー、とか
たまに呻りながら先生は
少しずつ話し出した。




「 楽しいばかりじゃないし
  良い奴ばかりじゃない。
  けど、視野が広がるし
  得るものがあると思うんだよ 」


「 ?・・・・はい 」


「 あー・・・だから、・・・ 」




よく分からなくて
返事をしながらやっぱり
首を傾げてみせると、
先生はグッと眉間にシワを寄せて
顔を上げた。




「 お前の進みたい道に進め 」


「 進みたい道・・・ 」


「 進学でも、就職でも、
  教師としてサポートするし
 お前のためになるような
  お前のしたいことをしてほしい 」




・・・・なんだか、少しだけ
お父さんと話してるみたい・・・・




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