俺様彼氏の甘い罠




部屋に入ってすぐ、先生は
カーテンを閉めて部屋を暗くして、




ソファにも座れずに
床に座り込んでいた私を
後ろからぎゅっと抱きしめた。




「 ・・・嫌・・やだ・・・! 」


「 それは聞けない 」


「 ・・・・離して・・・ッ 」


「 嫌だ。離さない 」




全身から力が抜けていて
抵抗なんてできなくて
ボロボロと泣きながら
気付いたら、先生の腕に
しがみついていた。




「 ・・・澪 」


「 やだ! 」




”何があったか教えて”って
今にも言いそうな先生の言葉を
遮って首を振ると、先生は
震える息を吐いて、抱きしめる
腕に力を入れた。




「 今は何も聞かないから。
  ・・・・・聞けないから 」


「 ・・・・・ッふ・・・ 」




なんで、って聞くのが怖い。
私のことを汚いって
思ってしまいそうだから、って
そう言われたら、私・・・・




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