俺様彼氏の甘い罠
きっとずっと、先生を探してた。
初めて会ったあの日からずっと。
隣に居るのが当たり前になった今でも
こうやって先生を探してる。
──────────ガチャッ
「 ・・・先生? 」
窓もカーテンも締め切った
書庫に入って、後手でドアを閉めながら
私に背中を向けて立っていた
先生に声をかけてみる。
人違いだったらどうしよう、なんて
ヒヤッとしたけど、先生が振り返って
”遅い”って眉を寄せていて、
ホッとした。
先生に貰ったこの部屋の鍵を
そっと机の上に置けば、
先生の持っていた鍵も
それに添えるように置かれた。