俺様彼氏の甘い罠




「 澪、帰るぞ 」




記念撮影の後から
私の涙腺は壊れてしまって、
ずっと結花ちゃんの腕の中で
泣いていた。




「 あ、先生 」


「 悪いな、前山 」


「 いえいえ!お幸せに♪ 」


「 ・・・ああ、元気でな 」




ほら、行くぞって腕を掴まれて
結花ちゃんが見えなくなるまで
ずっと手を振り続けていたら
先生がムスッとしていた。




「 澪、帰ったらお仕置きな? 」


「 へ!? 」


「 ・・・とりあえず、帰るぞ 」




小突かれた頭を押えていたら
助手席に押し込まれた。




・・・・人目、気にしなくていいのかな。




駐車場は校舎の裏にあるおかげで
一応、人はいないみたいけど・・・




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