俺様彼氏の甘い罠
会長が口元を歪めて、
私の目の前でネックレスが
揺れていた。
・・・・・そっと、手を伸ばす。
「 そう、そんなに欲しいんだ 」
──────────ガチャッ
「 澪ちゃん、大丈夫!? 」
鍵が掛かっていたはずのドアが
勢いよく開いて、そこから
結花ちゃんと、結花ちゃんの
お兄さんが入ってきた。
「 生徒会長が風紀を乱して
どうするんですか 」
私の手には、ネックレス。
怒る結花ちゃんを他所に
彼は私を見下ろして
小さく笑いを零した。