恋の方程式
こいつは何を言ってるんだ??
「おい、聞こえてるか??」
「・・・うん。て言うか、私あんたの女じゃないから。変なこと言わないで。」
「別にいいだろ。本当の事なんだから。」
「私は認めてないと言ったでしょ。」
「そんなの知るか。俺は、お前の婚約者だ。これが、真実だ。」
「煩いな。婚約者が何?こっちから、破棄するよ。」
「それはもう無理だろう。」
「なんでよ?」
「それは、分からん。」
「じゃあ、いいじゃん。これから、私に関わらないで。」
「おい、あの日下部と言い合ってるぞ。」
「すごいな。」
「婚約者ってどういう事??」
いつの間にか、私たちの周りをみんなが囲んで、興味津々で私たちの話を聞いていた。
やばい。
このままだと、一気に注目を浴びてしまう。
いや、もうすでに浴びてるんでけど・・・。
「ちょっと、来て。」
私は、渉の手を引っ張ってとりあえずここから離れた。