恋の方程式

「おい、どこに行くつもりだ?」


「分かんないけど、とりあえずここから離れないと。それに、ゆっくり貴方と話したいことがあるし。」


「分かった。じゃあ、こっちにこい。」


「へぇ??」


渉は、私の手を引っ張ってどんどん進んで行く。

いったい、どこに連れてくんだろう??



バンッ




「ここ、屋上??」


「ああ、俺でだけの場所。」


「どういう事??」


「俺のサボり場。」


「ああ~。なるほどね。」


「ここには、俺しか入れない。」


「私が入っても大丈夫なの??」


「お前は、いい。」



まったく、よく分からないな・・・。

俺だけしか入れないと言っときながら、私を入れて・・・。

何がしたいんだか。



「で、話ってなんだ。」


「あっ!!だから、私は貴方の婚約者じゃないって!!!分かった??」


「まだ、言ってるのか??もう、いいだろ?婚約者って事実を受け入れろ。」


「受け入れられない!!誰があんたなんかを・・・。」


「あんたじゃなくて、渉だ。渉って言え。」


「はぁ??話の展開可笑しくない???なんで、名前なんか呼ばないといけないのよ?」


「婚約者だから。言え。」


「いや。」


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