転校生は憧れの人
「梓ちゃん、遅かったねー」
戻ってくるなり、なずなはこちらに駆け寄ってくる。
「あれぇ~? お2人さん、今日はやけに仲が良ろしいみたいですな~」
「え?」
何のこと?
ぐふふと、気味の悪い笑みを漏らすナツの言葉に、あたしは疑問符を浮かべる。
そして次の瞬間、とんでもないに気がついた。
……あーーーっ!
手ぇ離すの、忘れてたぁ!
「さ、さっさと離ろアホ!」
「あ、ああ! うん!」
あたしは真っ赤になって、怜佑から素早く離れる。
もーっ! あたしのバカーーー!