転校生は憧れの人
「お前等、いつの間にそういう仲になったんだよ」
そう言い放つと、彼はあたしと怜佑に詰め寄った。
全身に、尋常じゃないほどの冷や汗が流れる。
「ち、違っ! 違うのナツ! これにはわけが……」
「そそそ、そうや! これはその~、何や。コイツがさっき、ようわからん奴らにナンパされとって、えー……」
「護衛! 怜佑に護衛してもらってたの!」
無理やり繰り出した、必死の言い訳。
……さすがに無理があるだろう。
言ってしまってから思ってみても、既に遅すぎて。
あたしにはもう、それを突き通すしか術がない。
そして早急に、話を合わせるよう目で合図を送る。
そんなあたしの目の前に、神は舞い降りた――。