転校生は憧れの人
じわじわと高まる緊張感。
それは、頂点に近づいていくこの時間からなのだろうか。果たまた、隣に彼がいるからなのだろうか。
どちらにしても、言いようにないほどのドキドキが私の身体を蝕んでいる。
「キャアーーーっ!」
一斉に響きだした甲高い悲鳴。
一気に急降下して、身体が一瞬宙に浮いたような気がした。
「楽しかったー!」
「ホント! もう一回乗りたいね~」
「うん、うん」
ジェットコースターから降りた私は、梓ちゃんと共にテンションを上げる。
そんな私達の後ろはというと……。