転校生は憧れの人
「あ、お化け屋敷とかどう?」
「お化け屋敷?」
梓ちゃんの言葉を復唱し、地図を確認する。
「すぐ近くだし、行ってみない?」
「うん、行く」
あまり怖いのは得意じゃないけど、久しぶりに入ってみたい気がした。
それから、少し気分も良くなった憐くんと滝川くんを連れて、私達はお化け屋敷の目の前までやって来た。
「4名様ですね、どうぞ」
そんなスタッフの声に促され、いよいよ私達は、屋敷へ足を踏み入れる。
入ってすぐに感じる、肌に纏わりつくような冷たい風。
そして、何より不気味な音がより怖さを引き立たせた。