恋のレシピの作り方
「一条シェフのお兄さん、ローザンホテルの総支配人だって知ってました?」


「えぇ?!」


 奈央はその言葉に思わず大きな声を出して、ハッと口元を押さえた。


「し、知らなかった……」


(そうだ、昨日お兄さんの話ししたら、なんとなく歯切れが悪かったような……お兄さんの計らいでってそういうことだったんだ)


「でも、気をつけて下さいね……一条シェフってモテるから結構遊んでるみたいですよ」


「え……?」


 生田は俯きながら口元にうっすら笑みを浮かべたが、そんな様子に奈央は全く気がつくことができなかった。
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