恋のレシピの作り方
 奈央の頭の中に、その単語が真っ先に頭に浮かんだ。


「私も、始めはただの思い違いだと思って見過ごしていたんですが、最近ではアレンジすらされないで、そのままのメニューが出てくることがあるんです」


「このこと、一条さんは知ってるんですか?」

 奈央は膝に敷いた白いナプキンを無意識に握り締めた。


「はい、でも……」


 羽村は言葉を濁して、何かを言い澱んでいるようだったが、俯いた顔を上げて奈央に向き直ると言った。
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