恋のレシピの作り方
「今の司は、シェフではありません」


「え……?」


「シェフと言う名のタレントです……ホテルローザンの広告塔として、毎日メディアに追われ、その度に彼のシェフとしての輝きが……いつの間にか霞んでいってしまったのです。それは、私の責任でもありますが……」

 羽村のその言葉の裏に、渦巻く自責の念が隠されているように思えた。そして、その苦悩に満ちた表情から窺えるのは後悔だった。
< 352 / 457 >

この作品をシェア

pagetop