恋のレシピの作り方
「だいぶ時間経っちゃいましたね、今夜はこのへんで失礼します」

 時計を見ると既に日付が変わっていた。そろそろ駅に急がないと終電に乗り遅れてしまう。


「え? もう帰るの? 今日はアレ、頼まないの?」


 北川の言っているのは、おそらくブルームーンのことだろう。けれどなんとなく今夜は、そのカクテルを注文する気にはなれなかった。



「また今度来た時にお願いします」



 そう言って奈央は店を後にした。
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