私のナイトはやくざ
・・・隆司side・・・


あの日・・・

真由美を連れ去られた時、俺は絶望を味わった。

もちろん、借金を作り、真由美に暴力をふるった俺が悪いのは分かっている。

だが、初めから真由美を手放す気は毛頭なかった。


真由美が俺のいいなりになりすぎて、初めはふざけたつもりで金を要求した。

でも、真由美は俺をバカにするかの如く・・金をすぐに手渡した。

俺の中で、何か大切なものが壊れて粉々になった思いだった。

それからの俺は、毎日のようにキャバラクラに通い、

その中で真由美に似ている女を抱き続けた。


キャバクラは金がいくらあっても足りない。

払いをきちんとしていた俺は、付けで飲める様になっていた。

二日程度付けて飲んだ途端・・・

俺の借金は100万になっていた。

闇の世界の事だ。当たり前のことだった・・・


俺は、真由美も手放すこともできず、俺から離れるんじゃないかとの不安もあって、また、殴ってしまった・・・

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