私のナイトはやくざ
「真由美・・・部屋に行こうね…」

そのやさしい話し方が、本当に怖かった。

私の腰を抱くようにして、ソファーまできた。

「俺の所に戻っておいで・・・
 もう、金の事を心配することはないから・・・
 これでも、俺は組長だからな・・・」


『そんなのできるわけないでしょ・・・
 私は、彼と結婚しているんです。』


私が一生懸命発した言葉は、簡単に砕かれた・・・

「結婚なんて、書類上の事だ。
 別に問題ない。

 籍だけはあいつに妻がいることにしてやるさ・・・」


なんてことを考えるんだろう…


私は必死に抵抗した。

私には和真さんしか愛せないし、この男のいいなりになりたくない

私は、離れようとして必死に周りに置いてあるものを投げつけた。
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