私のナイトはやくざ
俺は、真由を病院に連れて行った。

真由の体は傷だらけだった。

このまま意識を戻さないのかと思われるくらいだ。


そして、真由を診た医者の口から聞かされた状態は、


「あの・・・奥様の打撲などのけがは一週間くらいで治るかと思いますが・・・
 
 今回のケースですと、身体の回復よりも精神的ダメージの回復に時間がかかる場合もございます」


真由は、病院最上階にある特別室に移された。

俺は真由のベットの横に腰をかけ、真由の意識が戻るのを待った。


少しすると、親父・お袋が現れた。


「和真、山下組のことは終わった。」


その言葉に、俺は分かったと答えるだけだった。

そして、山下は組の事務所にいると言われた。


「俺が行くまで、山下には手出しするなと伝えてください」

真由が目を覚ますまではここにいたい。

そして、俺以外に山下をいたぶらせるわけにはいかない。

その思いだった。
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