ラブ・ストーリー~可愛くない女~
「和樹くんのお母さん、ここは保育室です。子ども達が不安そうにしていますから、お話は園長室で伺います。さあ行きましょう。僕は美和先生を呼んできます。いいですね?」


正直先生‥。


冷静で厳しい表情の正直先生に和樹くんのお母さんもハッとしたのか、辺りを見回して保育室から出ていった。


わけがわからないと言った顔の園長先生が後に続き、正直先生が素早く美和先生を呼んできた。


「みゆき先生、大丈夫!?」


「‥迷惑掛けてゴメン。子ども達をお願いします。」


心配そうに私を見る美和先生の横を通り抜けて、私も保育室を出た。
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