夢の外へ
あかりさんは額に手を当てると、自嘲気味に笑った。

「あたしが相手だったら、カゲはしなかったと思う。

でもカゲはあなたを助けるため、自分から刺されに行った。

あたし、ビックリして声も出なかった。

でも同時に、あなたのことを大事にしてるんだなって思った。

でなきゃ、あんなマネしないわ」

あかりさんはしゃべり過ぎたと言うように口を閉じた。

また開くと、
「伝言、頼んでいい?」

私に言った。

「…え、ええ」

私は首を縦に振ってうなずいた。
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