夢の外へ
「まあ、あたしもヒマだったし。

カゲにちゃんとお別れを言いに参加したって訳。

あなたの顔もついでに拝みたかったし」

低いアルトの声で淡々とあかりさんは語った。

「そしたら、あの事件。

ビックリしたわ。

そいつ、招待客の1人から招待状を奪って潜入してたんですって?

でも、もっとビックリしたのは…」

あかりさんはそこで言葉を区切った後、深く息を吐いた。

「カゲがあなたを守ったことだった」
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