彼の指
圭司の指をマジマジとみつめると

日焼けした黒い肌に
ゴツゴツとした指。

生々しくて
武骨で


そしてどこか、破廉恥な。


触れていたあたしの指を
圭司は自分の指を上にして
包み込むように重ねる。




あぁ、そうだ。
圭司にこうされると、
自分が女だってことを自覚する。




隙間からは
あたしの指の一切が隠れてしまって
熱くなった指先から圭司を感じる。



「今、わかった。」




あたしが声を出すと、圭司はあたしを
無遠慮にみつめた。



「圭司の指だから好きで
色気を感じるんだ・・・」




その言葉に満足したように



「今頃気付いたか?」
自分の指をあたしにわざと見せつけて







「気持ちよくしてやる。」

あたしの頬は薔薇色に染まっていく。






そして・・・







その言葉どおり、あたしは彼の指に翻弄させられた。

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