キミが望むのなら


じゃあなぜ別れないかって……?



……さぁ、なんでだろ?


なんか別れるのさえ、ダルいと思ってしまうからかな?



別れ話なんてしたら、プライドの高い篤志はきっと凄くキレる。


そんな面倒なことにはしたくない。


面倒に巻き込まれるのはごめんだ。


だから、このままでいい。


どうせあたしの人生なんて、そんなモノなんだから……




「遅ぇよ」


待ち合わせの場所に行くと、携帯をいじって座っている篤志の姿が見えた。



「ごめん」


「はぁ―……」


1週間ぶりに会って、ため息って……


「じゃあ俺んちに行くぞ」


「えっ?買い物するんじゃ……」



「は?そんなダルイことしてられっかよ。お前を待ってるのに疲れたんだよ」


……なによ、それ。




< 12 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop