血塗れの蝶
こーがあたしを「みー」と
呼ぶときは・・・。
甘えてるか、おねだりの時。

「みー。もし、俺がいなくなったら、
 みーはどうする?」

急になに言ってるんだろう?

「俺な?もしかしたら、死ぬかも
 しれないんだ・・・。」

なんで?どういうこと?

あたしは、こーの急な告白にビックリして、
少し、パニックってた。

「もし、そうなったら、2度目の死を
 みーは見るんだな・・・。
 悪い、こんな俺を・・・愛してくれて
 ありがとうな?」

その言葉にあたしは、一筋の涙を流した。
その涙は、月の光照らされて、
キラッと、一瞬だけ光った。



――――――――。

あたしは、昨日のことがあり、
こーよりも先に起きて、学校へ行った。

「おはようございます・・・。」

恐る恐る守はあたしに、挨拶をした。

もう、仮面を外してもいっか?

『おはよ!守、髪型変えたの?
 ちょ~似合ってる!!』

あたしは、守の目を見て、満面の
笑顔で返した。

それにビックリしている守。
もちろん、周りのみんなも・・・。

『一緒に教室、行く?』

そう行って首を傾げると、守は
真っ赤になって頷いた。

「・・・どうかしたんですか?
 なんか、いつもと雰囲気が違うけど?」

『クスッ』
守の台詞にあたしは、妖艶に笑った。

『なんでだと思う?』

「・・・恋?かな。」

『ご名答!!』
そう言ってあたしは、軽く
唇と唇が、触れ合うぐらいのキスをした。

「う・・・そ?」

『本当本当♪』

あたしは、半分、仮面を被って
この学校生活を送って行こうと思う。

――――――――。

右半分だけ、仮面を被ってね・・・?

< 21 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop