血塗れの蝶
「へぇ~。」
こーはそう言って、怪しく笑った。

ゾクッ

一瞬、あたしは、肩をビクつかせた。

『・・・・・・』
何も言えずに、こーを見つめてると、

「こっち来いって!!」

フワリッ

『きゃあッ!』
こーは、あたしをお姫様抱っこを
して、ソファに座らせた。

「これで俺の隣ね?」

ボッ

顔が近いのもあるが、第一に、
あたしの耳元で、甘い声で囁くから、
余計に真っ赤になってしまった。

『ズルイ・・・。』

小さくあたしはそう言うと、

「なにが?」
と、ニヤニヤと笑った。

『もう知らないッ!!』
あたしはそう言って、自分の部屋へ
もうダッシュした。


――――――――――。
あたしが拗ねて、部屋に閉じこもって
数分後のことだった。

コンコンッ

「入るぞ?」

ガチャッ

もう半分以上、睡魔に襲われていた
あたしは、眠りにつく寸前だった。

「さっきは悪かった。拗ねんなよな?」

『・・・。』

「・・・美王?寝てるのか?」
そう言ってベッドに近付いてくるこー。

ギシッ

ゆっくりとあたしのベッドへ腰を掛ける。

目を開けたいのに、瞼が重くて
開けられずにいると・・・。

「なんだ、寝てんのか・・・。」
そう言って、あたしの頭を優しく撫でる。

・・・寝てる時も、こんなことしてくれるんだ。

こーの1つ1つの仕草に、あたしの心臓は
破裂寸前だった。

「・・・みー?」
こーは優しく、あたしの名前を呼ぶ。

この呼び方。
懐かしい・・・。
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