血塗れの蝶

「キミが藍桜　美王？」

今は昼休み。
５人のカラフルな男が、あたしに
声を掛けてきた。

あたしは、声のする方へ振り向き、
ニッコリと微笑みながら、

『ええ。その通り、その名前は
　あたしですけど？』

「へぇ～。噂で聞くと、見るじゃ、
　全然違うんだね？」

噂？なんの？

そんなことを思いながら、男達を
見てると、１つ年上ということに気付いた。

「俺は、阪本　龍平。」
（さかもと　りゅうへい）

そう言って茶髪の男は手を出してきた。

握手か・・・？

『よろしく。』

あたしはそう言って、龍平の手を握った。

「俺は、碧川　螺羽だよ。」
（みどりかわ　らう）

白髪・・・？
いや、銀髪の男が、そう言った。

「僕は、猿川　亮。」
（さるかわ　りょう）

赤髪の男は、あたしよりも背が高かった。
あたしが１７０ｃｍジャストだから、
亮は、１８０ｃｍは余裕だね？

「俺は、甲田　海太。」
（こうだ　かいた）

藍色の髪が海太・・・ね？
・・・名前が"海"だからなのかな？

「・・・大河　陣明。」
（おおかわ　じんめい）

単語男が陣明ね？
金髪か・・・。
無口っぽいのに、金・・・。
似合わない・・・。

『あたしは、藍桜　美王。
　族関係じゃなければ、いくらでも
　お相手いたしますよ？』

「族って、美王ちゃん。族なの？」
海太は首を傾げながら、そう言った。

『なぜ？』

「・・・調べた・・・守られてた。
　・・・わかんなかった・・・。」
陣明は、単語だけ話して終わった。

調べたって、あんた等はなにモンだよ？

と、その前に・・・。
質問に答えようか？

『守られてるのは、あたしが藍桜組の
　跡取り娘だから。』