囚われ姫~星屑は寵姫となりて蝶姫となる~
息子をヤクザにする気満々な神崎さんにあたしはため息をつく。




「サナティアが夕俟様が呼んでるって言うから何かと思ったら…私俟那たちのとこ帰っ…うっ」
「やっぱりな。お前また孕んだか?俺に家族を、なんて言ってたけど…。何ヵ月だ?」




それは昨夜のこと。
皆が寝静まった宮殿のような屋敷の中で、あたしは何故か眠れなかった。




見かねたサナティアがあたしが寝るまでついていてくれたのだ。
終始ニヤニヤ顔で。

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