囚われ姫~星屑は寵姫となりて蝶姫となる~
~夏乃side~
『ねぇ夏乃。隼人殿をもっとドキドキさせたくない?』




姉サンのそんな甘い誘惑に負けたのは小一時間前。
夏なら普通に浴衣や水着だと解っていたが、今は生憎冬だった。




「夏乃、コートは白かな?ピンクかな?」
「白かな」




きやっきゃと楽しそうに服を選びカゴを埋め尽くす姉サン。
姉サンとこうしていると、自分がヤクザのNo.5であることを忘れそうになる。

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