プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
 ようやく仕事を終えて退社する間際、オフィスに突如電話が入った。
 そのまんま無視したい気分だったが、大体この終わり際の電話の主は分かっている。

 CEOから、早く美羽をファミリーに紹介したいと散々言われ続けていた。忙しいことを理由にするだけでは納得はしてくれない。その上、彼も年を取ったせいかせっかちになったように思う。

 二人の時間を大事にしたいのも分かるがこちらの生活にも慣れて欲しい……と。彼なりの愛情あってこそだと理解をするつもりだけど。

「――明日か」

 僕はようやく解放される休日前に、がっかりした気分だった。僕たちの間にきっかりとした約束ごとはしない。こういう気分になってしまわないように、だ。

 滞りのなく終わるウィークエンドが久しぶりだった為に、期待をしすぎたのが大きい。

「どうしたんですか?」
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