渇望の鬼、欺く狐
「今日は社で寝ていい日だから、ずっと藍と居るって決めてきたんだもん」
「ずっと居れるから、先に買出しに行ってくれると助かるんだけどね」
かけた声に、雪は完全に拗ねてしまったけれど。
「……今日は抱っこして寝てよ?」
「あぁ。抱いてやるし、たくさん撫でてやるから頼むよ」
雪の要望にこちらからも提案した事で、何とか雪は買出しへ行ってくれる事となった。
これでしばらくは、旭の散策時間が短くなるだろうと僅かに安堵した胸中。
その安堵は心配を湧き起こさせていた旭により、かき消される事となる。
視線の先でこちらに背中を向けて、どうも一定の場所から動かないと思えば。
「……旭、それは石だから。食べれないよ」
手の平と同じ程の大きさの石に噛り付いて、口に含ませようとする姿に思わず零れ落ちた溜息。
外で遊ぶ事が楽しいなら、それはそれで本当に一向に構わないのだ。
ただ何でも口に入れてしまうから、こちらの目が離せないというだけで。
「ほら、口の中にまで砂が入ってしまってるよ。そろそろ中に戻ろう?」
「あ、あー! あー! やー!」
首を振りながら拒否を示す旭を、口内を洗うという事を理由に、半ば強制的に社の中へと連れ帰ったのだった。
「ずっと居れるから、先に買出しに行ってくれると助かるんだけどね」
かけた声に、雪は完全に拗ねてしまったけれど。
「……今日は抱っこして寝てよ?」
「あぁ。抱いてやるし、たくさん撫でてやるから頼むよ」
雪の要望にこちらからも提案した事で、何とか雪は買出しへ行ってくれる事となった。
これでしばらくは、旭の散策時間が短くなるだろうと僅かに安堵した胸中。
その安堵は心配を湧き起こさせていた旭により、かき消される事となる。
視線の先でこちらに背中を向けて、どうも一定の場所から動かないと思えば。
「……旭、それは石だから。食べれないよ」
手の平と同じ程の大きさの石に噛り付いて、口に含ませようとする姿に思わず零れ落ちた溜息。
外で遊ぶ事が楽しいなら、それはそれで本当に一向に構わないのだ。
ただ何でも口に入れてしまうから、こちらの目が離せないというだけで。
「ほら、口の中にまで砂が入ってしまってるよ。そろそろ中に戻ろう?」
「あ、あー! あー! やー!」
首を振りながら拒否を示す旭を、口内を洗うという事を理由に、半ば強制的に社の中へと連れ帰ったのだった。