黒猫*溺愛シンドローム~Plus~
……そんなわけで。
私の膝を“勝手に”占領して熟睡し始めたコイツ。
「……どうするの?コレ。」
本当は、今すぐこの頭をどかして逃げ出したい。
だって“膝枕”だよ?
恥ずかしすぎるでしょ?
なんで、そんな“ラブラブバカップル”みたいなことをコイツと…って、
まぁ、そりゃ一応は“つき合ってる”わけだから、別におかしくはないのかもしれないけどさ。
いや、でも、
私はそういうキャラじゃないし。
コイツだって…
ちらっと視線を落としてみれば、
「……子供みたい。」
しっかり手を握りしめて。
すべてを私に預けて。
無邪気な寝顔をさらして…
いつもとは明らかに違う、安心しきった姿。
こんなのを見せられたら、私もさすがに突き放せないじゃん。
無抵抗な人間を乱暴には扱えないし?
何より…
「綺麗、なんだよねぇ…」