黒猫*溺愛シンドローム~Plus~
「はぁっ?」
言うや否や、
ぐいっと。私の手を引っぱって座らせると、
そのまま、膝の上にゴロンと横になった。
「ちょっ…」
もがいてみるも、
腕はしっかり掴まれてるし、意外に重いし…
何より、突然の事に頭も体もついていかなくて…
……動けない。
「あ、ちょうどいい感じ。寝心地バッチリだね。」
固まる私のことなんておかまいなしに、満足気に微笑む王子。
……って、寝るの?
ここで?今??
「ちょ「…見逃してあげるから、寝かせてくれる?」
「…はっ?」
「風歩ちゃんがここで“サボってた”こと。黙っておいてあげるから。」
……なんで上から目線?
アンタだって同じ“サボり”でしょうがっ。
「実は昨夜、あんまり寝てなくて…」
聞いてないし。
って言うか、目が…トロンとしてきてない?
「1時間だけ…寝かせ…て……」
「ちょっ…」
……嘘でしょ?
ホントに寝ちゃったよ。