踏み台の女神
古い街の入り口で、私たちはバスを降りた。


ほのかな潮の香りがここまで届いている。



人の気配が感じられない

ぼんやりとかすんだ街であった。


霧がかかったときのようなかすみ方ではなく

例えば長い間放置された廃墟の中のような、ほこりっぽいかすみ方である。
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