踏み台の女神
街全体がかすんでいるせいか、この場所だけは天気までがどんよりと重苦しく感じられ、不気味な静けさに覆われていた。



「視界がぼんやりしてるでしょ?」

と、ねこさんが言った。


「これはね、時間が降り積もってるんだよ」


「時間?」


私と安永さんが、同時に聞き返した。
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