月夜の翡翠と貴方


「………そっか」


静かに微笑むと、スジュナは「うん」と満面の笑みで言う。


...愛しているから、幸せ。

愛されているから、幸せ。

…いや、この子はラサバさえいれば、それだけで幸せなのかもしれない。


ふたりは、本当の親子ではないけれど。

奴隷と、主人。

…そう、だけれど……


私は公園の時計を確認して、「少し時間があるからお店を回ろうか」と言った。

スジュナも立ち上がり、パンが入っている袋を手に持つ。


『パパが戻ってきたら、半分こにする』と、嬉しそうに微笑んでいた。


ニコニコとしているスジュナの手を引いて、近くの雑貨屋へ向かった。






いくつかの店を回りながら、スジュナとラサバの思い出話を聞いた。

あの店で、パパととても美味しいご飯を食べた。

この店で、パパとはぐれて大変だった。

...それはそれは、たくさん聞いた。


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