淫靡な蒼い月
ジプシー
つまらない毎日
刺激もない。
夢もない。
抱いてくれない夫。
お金だけせびる子供。
毎日、そんな家族と生活のため、馬車馬のように働いてるだけ――。
ねぇ、誰か、この乾いた心を満たして。
そんなことを考えていた時、あるサイトに出逢い、いつもなら見もしないのに魔がさした。
アクセスした先にあったのは、極上の興奮と快楽。
今日もわたしは、若い肉体に溺れる。
逢うのはちょっと萎びた町外れのホテル。
そこで逢ってそこで別れる。
プライベートな連絡先などの交換は一切なし。
お金もなし。
ああ――
今日の彼は凄くたくましい。
引き締まった筋肉がたまらなくそそる。
力強い貫きに声が漏れた。
嘘だと判っているのに、耳元での甘い囁きに酔いしれる。
もっと、もっと、わたしの“花”を開かせて――
寂しいの。
乾ききってるの。
潤して
狂わせて
その唇で、指で、声で、もっと、もっと――