Seven Colors

 アキラは今一度、契約書と書かれた紙に目を通した。殆ど黒王が言ったことと同じことが書かれている。


「補足すると、奴が能力を分け与えた人間は七人。つまりあと六人はいるということだ」

「え、六人も?! というか、俺以外誰も見つかってないのかよ!」

「ああ、お前が最初だ。残りの人間は落ち着いた人間ならいいのだが……」


 アキラは大袈裟にため息をついてみせる黒王に苛立ち、目の前の紙を破ってやろうかと思ったが自分が損をすることに気付き止めた。


「どうだ、暁」

「えーえー、やってやりますよ! どうせ親戚はいないし、母はとうの昔に死んでるしで独り身なんでね!」


 半やけくそになりながら、アキラは手元に転がっていたボールペンを手に取り、さっと自身の名前を印した。

 それは何の緊張感もない契約であった。黒王もアキラがこうあっさりと名を書くと思っていなかったため、意外そうな顔をしている。


「裏、と聞いても戸惑わないんだな」

「どう違うんだよ。どうせ警察なんだろ?」


 本当に気にしていない様子で頭をかくアキラ。つられて黒王も頭をかき、アキラに向き直る。


「……では、確かに契約した。こちらは全力で調査に身を投じることを誓う」

「はいはい。俺も頑張りますよ、やることもないんでね」


 黒王は契約書に目を通し、それを折り畳むと内ポケットへしまった。アキラは暢気に部屋の隅へ追いやっていたスケートボードを手にする。

 しかし。


「ああ、そうだ黒王警部。一つ質問があるんだけど」

「なんだ、言ってみろ」

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