ビター・スイート・ラヴ
 翌日は快晴だった。夏美は午後の飛行機で東京に向かう。真紀は到着した
時と同様、夜便のフェリーで帰る予定だ。先に帰る夏美を千歳空港まで送る
ことにした。



 東京に戻ったら連絡し合うことを約束して、千歳空港で二人は別れた。



 そして、それぞれの帰途に着いた。



 真紀は北海道ツーリングで撮った写真を夏美に渡そうと連絡をした。



 しかし、夏美は休み明けで仕事が忙しいらしく、なかなか会うことが
できなかった。



 一ヵ月後にようやく夏美の家で再会できた。



「久し振り! 真紀さん、元気そうね。ごめんなさいね、何度も連絡もらっ
たのに会えなくて。休み明けから仕事が立て込んでいて、土曜も休日出勤だ
ったのよ。だから、たまった家事を日曜日にやるしかなくて、それで会えな
かったんだ」



「あっ、いいんです。気にしないで、そんなこと。それよりツーリングの
写真を焼き増ししたから早く夏美さんに渡そうと思って。それにすごく会
いたかったし‥。写真はどれも良く撮れてますよ。」



「ほんとだ! ついこの間のことなのに、もう何ヵ月も前のことのように
感じるわ。ほんとに時間が経つのって早いわね」
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