ビター・スイート・ラヴ
 今の浩輔にはそれさえ疎ましく感じられる。まったく、こんなんじゃ単身
赴任したほうが気が楽だと苦々しく思いながら。



 合鍵で玄関を開けリビングに入っていくと、あさみはソファに横になり
録画しておいた海外ドラマを観ていた。



 あさみは入ってきた浩輔に気づくと、けだるそうに身体を起こした。
 


「夕飯、食べてきた?」



 浩輔はいつもと様子が違うあさみを心配そうに見やって、どうしたんだ?
体調でもわるいのか?、と訊いてみた。



 あさみは首を横に振り、手にしていたリモコンでテレビを消した。



 ソファから起き上がり、冷蔵庫から冷えたビールとチーズを盆にのせて
テーブルに並べた。




「あれ? あさみは飲まないのか?」
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