イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「拓海!」


背中に回された腕が、しっかりあたしを抱きしめる。


「ミソラ……」


やがて。


(わわ……)


いくら甥っ子とはいえ、同年代の男の子に抱きついたことに気づいて。

何だか急に気恥ずかしくなって、あたしは慌てて離れた。


そんなあたしを、悩ましげな黒い瞳がじっと見つめる。

何だか落ち着かなくって、あたしは思わず足元の草に目を落としてた。


穏やかな声が続く。


「ミソラにどうしてもお礼が言いたくて。

無理言って連れてきてもらったんだ」

「……お礼?」


思わぬ言葉に、顔を上げた。

お礼って、どうして?
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