イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「それがどういうことなのか……どうしてそんな記憶があるのか、ずっと不思議だった。

どういうことだったのか、それを今日はじめて知ったんだ。

だから、ミソラに言って無理に連れてきてもらったんだよ、ここに。

どうしても、ミソラに会いたくて」


「……」


(ミソラに連れてきてもらった……って、未来のあたしに?)


「その記憶のせいかどうかわからないけど。

……あの頃のオレには、ミソラは特別な存在だったんだ」


照れくさそうにはにかんで。

美少年は、にっこりと微笑んだ。


(どうして……?)


(どうして、拓海がそんなこと覚えてるの?)


だって、覚えてるわけないのに……そんなこと。

あの世界は、消えてしまったんだから。



(あ……!)


呆然としながら。

あたしはさっきのことを思い出してた。
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