イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「……ねぇ、ちょっと待って」


話が昨日のことに及んで、ふとあたしは気づいた。


「ねぇ、昨日あたしにリストバンドを渡してくれた子も、もしかして拓海だったの?」


世のけがれを映したことがないような、天使みたいな純粋な目をした、色の白い子。

今考えると、美咲姉ちゃんによく似てた。


……あの子、ひとこともしゃべらなかった。

ちょっと拓海がぶつかっただけで、簡単によろけて倒れてた。


「ああ、そうだね、そうだと思う」


拓海は首をかしげて少し考えて、小さくうなずいた。


「そっか……

だとしたら、障害を負ったまま成長したタイムラインもあったってこと?」

「……そうなんだろうね」


美咲姉ちゃんが拓海を生むときに死んでしまった、あの最初の世界?
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