イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「無茶しないでよ……。

ほんと、思いとどまってくれてよかった。

価値がないなんて……そんなわけないでしょ!


大丈夫、あたしは悲しくなんかないから。

……今、幸せだよ。最高に」


あたしの拓海は、あなたの中に生きてるんだから。


それでいい。

もう、泣かないから。



(それにしても……)


あのとき拓海があたしのリストバンドを奪っていたら。

拓海が障害を負ったまま大人になるどころか。

そもそもあたしが何もしないわけだから、圭輔さんとあたしも過去で知り合うこともなく、そもそも拓海も生まれない可能性だってあるんだから。


(怖い……)


思わず身震いした。
< 141 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop