イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「拓海――今まで生きてきた、”今”を、捨てられるの?」

「……もっと大事にしたいものがあるんだよ」


いよいよ拓海のすらりとした姿が透けて、ほとんど見えなくなっていた。


「――いい、わかった。

いったん戻ったらまた迎えに来るからね!」

「何回来ても、オレは帰らないから」

「……もう!

いい? そっちのミソラはリストバンドを持ってる。

絶対帰ってきてよ! お願いだから……」



必死の押し問答が繰り返される中。


じわじわじわ……

川原の風景がいよいよ完全に消えて。



気づくとあたしは、一人リビングのソファに腰掛けてた。
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