イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「えぇっ?」

――ナオユキ?

直之って、ただの幼馴染みの、あいつ?

つまらん!

却下!


するとそのとき、さっきと同じく、直之に関する記憶もじわじわと戻ってきた。

(何これ)

人生の記憶が2つある。不思議な感覚。


――そうだった。

あたし、直之に付き合ってって言われて、最近付き合いだしたんだっけ。

思い出した。


「ちょっと出てくる」

「直之くんにちゃんと連絡しといてよぉ、ミソラ」


誰がするかっ

N先輩じゃないかって、期待したのに……

直之のバカッ


あたしは混乱のあまり、また家から飛び出した。
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