イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「さ、帰って帰って」


”あたし”は手首をぐりぐりひねって、リストバンドの矢印を探してる。


「ちょちょっと、痛いって!

もう、分かった、自分でするから、離してよ!」


目の前でシッシッをする”あたし”をにらみつけつつ。

わけのわからないまま、あたしは自分で矢印をスライドさせた。


(頭冷やせだって?)


一体何なのよ。


--------


じわじわと風景が変わって、現在に戻ると、そこは「秘密の場所」だった。

場所も、過去に戻った地点に戻ってくるらしいよ。

どうやら基本はシンプルなシステムらしい。


(あたしが余計なことをしたから、だって――?)


どういうこと?

何がどうなった?
< 63 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop