イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
(とりあえず、喉が乾いた…)


何か飲み物を買ってこようと、チョコで膨れたお腹を抱えて、飛び石を渡る。

川原の斜面を駆け上がると。

ちょうど本屋から出てきたイケメン店員にばったり会った。

大きな目がハッとしたようにあたしを見る。


(げ……)


今も昔も、イケメン店員はイケメンだった。


「あのさ……」

「……」


まさか、あんたがお姉ちゃんの彼氏だったとはね……


「やっぱり……俺の思い違いじゃないよな……?

昔会ったことあるよな?」

「……」


さっき、会いました。はい。
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