六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】


「最後か……。

誰かがそうしてくれたら、どんなに楽だろうと、

何度思ったか知れない。

このまま朝がこなければいいと、何度……祈った事か」


「…………」


「だけど、お前が思い出させてくれた。

俺はまだ、村に残したものがある。

まだ……死ねない!」


そう叫ぶと、立ち上がりざまに手にした短刀を振り上げた。


それは隙を突かれた伊奈の喉の皮を掠める。


伊奈は舌打ちをして、後退した。


「他力本願も大概にしろ!!

誰にも、お前は救えない!!」


ゴオオオォォ!!


瑛さんの周りに、紫の炎が燃え上がる!





「自分は、自分で救うしかないんだ!!」


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