六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
残酷なひと。
自分があたしに好かれてるなんて、知らないふりをして。
一方的な懺悔で、最後にするつもり?
「バカ……バカ忍者」
「その通りだ」
「もう……ひどいよ……」
涙が、頬をつたっていった。
ほんの少しの希望が、絶望に変わっていく。
これが、貴方が昔見た景色なの?
「……ねえ、瑛さん」
「何だ」
「あたしの力……
どうせ取られて死ぬなら、あの人は嫌」
「……どうしろと?」
「あなたになら……あげてもいい」
ハッと上げられた彼の顔には、明らかな困惑があった。
「岡崎一族のものにするなら、
貴方だっていいでしょう?」
「……良いわけがない。
叔父が、俺に力を持たせたいわけがない。
あの人は、自分が頂点にいなければ、気がすまない人だ」