六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
お札を構えた太一に、
同じような黒いお札を持った呪術師達が、真言を唱えはじめる。
すると太一の肩に乗っていた鷹が、あたしの肩に移った。
「使って。
それで……姉ちゃんは、瑛さんの奪還に専念して。
清良さんの時みたいに」
太一の言葉に、素直にうなずいた。
大丈夫。
太一なら、大丈夫だ。
「行くぜ!!」
叫ぶと同時に、大量のお札が砦じゅうを舞う!
鳥のくちばしを持った札どうしが、お互いを食い破りはじめた。
あたしは、鷹に祈る。
(お願い、瑛さんを解放して……!
縄をほどいて!)
鷹は高く鳴くと、瑛さんめがけて突っ込んだ。
「させるか!」
パァン、と鷹は結界に弾かれた。
痛みがあたしの腕に走る。
鷹を弾いたのは、岡崎滋だった。
「何としても、我らの悲願は、達成する」
彼はきっぱりとそう言った。